思い出日記

毒親 元クリスチャン 元精神科看護師 

一人立ち

毒父から離れて毎日仕事に勉強に忙しくしていた 職場の同級生は五人高卒二人中卒三人 と言ってもこの頃はもう高校は当たり前の準義務教育ましてや親の後ろ楯なく金もなくひたすら夜露がしのげ食べるものがあれば由として生きていくと思っていたが でもほれそこは多感な時期朝六時からの仕事で窓の外から高校生徒の苦労知らずの笑い声 惨めさを呼び起こすのには十分だった あんな親でなかったら と何度も何度も

そんな中一人の女の子が入院してきた 色白で聡明そうな年の近い女の子 可愛い服を着て入ってきた。

ここで病院紹介 外来はなく大学で治療しくつして対処療法しか出来ない余命も僅かな人達を主に受け入れる今で言うホスピス的な病院

生きて出る人は一握り いつも霊安室の掃除をしていた

でも若い子の入院は珍しく高い個室にその子は入った

病名は小児がん あの時代癌は命取り助かる人の方がまれ この子も死んじゃうの?まだまだ学生の私 なんとも複雑 全てに恵まれてても辛いことってあるんだ その子は賢く地域では有名な学校を受験する予定だった 全てが終わる前に受験したいと願ったらしい 衰える体力と戦いながら勉強していたが ある日 学校から帰って夜の仕事に入った時 もうその子は居なくなってた

推して知るべし 召された

私は悲しみと同時に親がいても辛いことは沢山あるんだ あの子は生きたかった 元気なら窓の外の学生のように笑いっていたかも知れない それを気に何かが替わった 拗ねていてもなにも始まらないな まだ私は生きている 生きたくても生きれない人達を間近に感じ 真面目に生きよう 死にたくなっても自ら死なない ひっそりと生きていこう 朝の窓の外側が気にならなくなっていたのは不思議な感覚だった。

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